ニュージーランド留学サポート日記

ニュージーランドに娘を留学させた母のつぶやき

留学保険に入っても安心するなかれ


我が家のある経験から、私は「留学保険(もしくは海外旅行保険)に入ったから何かあっても大丈夫」などと安心しきってはいけないと感じている。


調べてみると、いざというとき「保険が出なかった」とか、「損害を十分補償できる保険金が出なかった」がという事は結構あるらしい。


「まさか」という事故や病気はそうそうおこらないだろう。でも一応、お守りとして入っておこうという感じで入っていたが、娘が小6の時のカナダで「まさか」起きてしまった。


年末に滞在したカナダのホームスティ先のファミリーは老夫婦と成人した娘さん3人の家族だった。ちょうど当時の日本ではピコ太郎が人気だった。ピコ太郎はカナダでも有名だった様で、家族でその動画を見て笑ったっりしたらしい。
ファミリーは皆仕事を持っていたので、動画を見て喜んだ娘に手が離せない時はパソコンを預け、You Yubeの動画を見させて時々留守番をさせていたらしい。
(それを後から聞いた私はちょっと腹が立ちました。その話を現在お世話になっているNZ留学のエージェントに話したら、「えっ?おかしいな。カナダは未成年を一人で留守番させたら法律違反にならないんですかねぇ? NZでは子供を家にたった一人でいさせてはいけないと法律で決まっているんですよ。」と驚いていた。)
事件はそのパソコンで動画を見た時に起きてしまった。娘がそのパソコンにうっかり飲み物をこぼしてしまい、パソコン壊れてしまったのだ。そのパソコンは1年の保証期間が終わったばかりのわりと新しい物だった。


すぐにエージェントの現地スタッフから連絡があり、保険で壊れたパソコンの弁償をすることになった。パソコンはファミリーの長女の仕事用ノートパソコンで、急いで新しい物を購入せねばならなかった。初めての海外でわざとではなくてもパソコンを壊してしまった罪悪感から娘は大泣きしたそう。現地スタッフはとりあえず娘の不安を軽くするために「保険があるから大丈夫」といって娘をなだめた。
私は「ホストファミリーはなぜそんな安くない物を子供に預けるのよ!」と、釈然としない気持ちでいたが、「でも、個人賠償責任1億円の保険に入っているから、まぁ、いいか。」と気楽に考えていた。しかし、保険の手続きをしてみると…。


壊したのは20万円相当のパソコンだが、加入していたA社の保険は12万円しか保険金がおりず、結局我が家で差額の8万円を負担しなくてはならないはめになってしまった…。新しいパソコンでも1年を過ぎたものなので、査定すると20万円の価値は無いから、保険金は減価償却された12万円の価値の分しか出ないそうなのだ。


「1億円補償なのに、そんな馬鹿な?」と無知な私は思った。


実は保険に加入する際、A社にするかB社にするか迷ったが、結局A社にしたのだ。「これがもしB社だったらちゃんと保険金がおりたのだろうか?」と思った私は、今後の為にもB社に電話して質問してみた。「あの、同じケースの場合、御社はパソコン代金の全額が保証されるのでしょうか?」と。しかし、B社も同じ返答だった。


B社のオペレーターさんは無知な私に例え話で分かりやすく説明してくれた。
「もし、お子さんが仮にホームスティ先でファミリーが50万円で購入した花瓶を誤って壊したとします。その場合の補償は、どんなに高価な花瓶でも、世間での花瓶の一般的な価格となります。同じ大きさの花瓶の相場が1万円なら、50万円の花瓶を壊しても1万円しかおりないのです。」と。


1億円のプランに入っても
高いパソコンでも減価償却後の価格、
高価な物でも、同等の用途機能を持つ物の一般的相場になってしまうのだ。
盲点だった!
※これは我が家が特に1億円プランを選んだわけではなく、どのプランを選んでも、最低のプランを選んでも1億円補償がついているのだ。使えない1億円プランが!(怒)


いや、怒ってはいけない。私が無知だったのだ。
「ああ、そういうものなのねぇ」と、この時また一つ勉強に(?)なった。


でも、8万円は痛い出費だったが、とにかく怪我や病気もなく無事で帰国したのだから、それと比べたら大した問題ではないと、思うことにした。(泣)


とはいえ、保険はやはり大切。とりあえずあちらの医療機関で無料で診察してもらえるし、緊急手術になってもそこは心配ない。


しかし、(あくまでも個人の意見ですが)やはり個人賠償責任はあまりあてにしてはいけないと思っている。


娘よ、「今度は気を付けてくれ~!」「物壊すな~!」と案ずる母です。